ちょっとやってみる?
くらいの軽い気持ちで始めたお受験でしたが、
1年前、年長クラスが始まってからは周囲の本気度に引っ張られるように本格化。
冬に個人の先生のところへ通うようになってからは、もはや完全にお受験世界の住人に。
さらに、コロナ禍で保育園が休園になってからは家庭学習も熱を帯び、
最大の山場は夏にきました。
幼児教室も家庭学習もそれなりに楽しんでいたちび子でしたが、個人の先生はお行儀重視。
なにせ保育園育ちで我が家もお行儀なんて「他人に迷惑をかけない」というのが唯一の方針。
「外で出たごみはゴミ箱ではなく、ご自宅へ持って帰るものです。」
というレベル感でこれまでにない指導をかなり厳しく受け、
ちび子は遂に行きたくないと言い始め、親にも迷いが生じていた、そんな折、
先生がちび子の態度にキレ、
「やめたいなら今すぐやめなさい」
とかなりキツめちび子に言ったところちび子がこの教室で初めて大粒の涙を流した(ちび子はこの先生のことを心底嫌っていたので絶対に泣かないと決めていた様子。)、
という報告を先生より受けたとき、
私はどうしてこんなことをさせているんだろう
と我にかえり、
「ちびちゃん、もうやめよう。」
と言ったところ
「絶対やめない。がんばる。」
とちび子。
不覚にもママがちび子の前で泣いてしまうという事件がありました。
その後も夏の間はほぼ毎日続いた夏期講習や、お弁当作り、模試、願書作成等々と絶え間なく続き、
ちび子の調子もアップダウンありながらも、最後の成長は目覚ましく、
無事、いくつかの学校から合格を頂き、それまでのちび子の実力からするとかなりの難関校からも合格をもぎとってきました(幼児教室の先生も驚いてた)。
親の思惑とは違いましたが、本人が唯一行きたいといった学校だったので、本人の頑張りで本人が切り拓いた道なのだと思います。
結局は、お受験の様式美(立ち振る舞い、お行儀、縁故など)を考慮しない実力一本主義の学校に決まったので、
個人の先生については
ただ本人につらい思いをさせてしまったのではないか
という苦い気持ちが全く無くはないのですが、
辛い状況の中でも頑張りぬくという強い心が育まれたのは間違いなく、
それだけでも意味のあったお受験経験でした。
今は、以前と同じようにのびのびどろんこ保育園で毎日楽しくキャッキャウフフと心行くまでお友達と遊んでいます。
あまりの違いに、
あの喧噪は夢だったのでは
と思うほどですが、
以前と比べて格段に強いまなざしをもったちび子を見ると
確かにやりきったと感じるのでした。