私の基本の育児書は
岩波文庫の「定本 育児の百科」松田道雄著です。
1967年出版で母も読んだという古典ですが、
何度読み返して、ときに涙したかわかりません。
そんな育児の百科(下)では、2歳から3歳までの章に「反抗期とは何か」という項目があります。
いつも胸を打たれるのでなんとなく一部抜粋してみました。
「口答えが道徳的にいいかわるいかというよりも先に、母親の子供にだした要求が、その子のおかれた状況で妥当なものかどうかを常に反省しなければならない。母親の要求が、子供の生理的な要求に反しているときは、そういう要求はつらぬきにくい。冬に子供をつれて外出しようとする母親は、自分がコートを着たら、子供にもコートを着せようとする。だが、なかにはコートをどうしても着たがらない子がある。コートを着ると、運動が制限されて気持ちよく歩けない。コートを着ると汗ばんできて気持がわるい。母親の歩調にあわせて歩くことは2歳半の子には、かなり急ぐことになる。コートを着ないほうが、散歩が楽しいことを、子供が経験として知っているとしても、子供は的確にいえない。着せられるコートに反抗するよりほかはない。」
「子供の反抗にあったら、この子がいまやりたがっていることをどういう場所でやらせれば平和的にいくか、また、この子の主張していることには生理的な理由があるのではないかを、かんがえてほしい。」
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